【#2HDBMS】オススメBMS紹介

f:id:kudomu_shiro_I:20210604201941p:plain
bmsoffighters.net
先月インプレ期間が始まった、フロッピーディスクの容量(1.44MB)に収まるBMSをコンセプトとしたBMSイベント2HDBMSも、インプレ期間終了まで残すところ9日(6/14まで)となりました。
容量制限をルールに課したイベントは、2014年に開催されたRETRO BMS EVENT(5MB以内)以来の、実に7年ぶりの開催となります。BMS1つあたりの容量が肥大化傾向にあり、「保存ボタンのアイコンって何を模しているんですか?」という新入社員のジェネレーションギャップ発言が生じてTwitterでバズる昨今の世の中だからこそ、容量制限を課したイベントが開催されることで、今一度BMSにおける容量について、考えていくきっかけになればいいんじゃないんですかね(主催じゃないのでこんな文末にしかできない)。


先日、登録されたBMSフロッピーディスク実機を用いて保存できるかどうかのテストが行われました。
ルールで設定した上限より、実際のフロッピーディスクに収まる容量が小さかったという事実が判明するなどのアクシデントが起きましたが、ルール表記通り"1,509,949バイト"以内でBMSを作る方針は変えないとのこと。
上記を踏まえて、登録BMS26つのうち、25つのBMSがイベントが課す容量制限をクリアしていることになります。
現状容量がオーバーしているBMSについても、インプレ期間終了までに容量を削減して公開すれば、そちらが適用されイベント集計結果に入れるルールになっています。
しかし、肝心の容量がオーバーしてしまっているBMSを制作したのがしらいしさんなのですが、そもそもしらいしさんはTwitterを使用しておらず、上記の運営からのアナウンスを見れないことにより、自身のBMSが容量をオーバーしていることに気づかないままイベントが終了してしまう恐れがあります。ブログで取り上げている私もこの点について非常に心配です。どなたかしらいしさんとコンタクト取れる方が、このことについて本人に直接お知らせされることを願うばかりです。たぶん圧縮形式をzipからrarか7zにすれば収まると思うんですけど。

ということで2HDBMSの現状をサラッと紹介したところで本編に入ります。
インプレ期間終了まで残りわずかということで、2HDBMSに登録されたBMSのうち、私が特におすすめしたいBMSをビャッと紹介していきたいと思います。
過去の記事を挙げますと、↓こんな感じで紹介していくことになります。
9domu46i.hatenablog.com
とくに、まだ2HDBMSを巡回できていない人に少しでも参考になってもらえれば幸いです。例の如く私の尖り気味な音楽趣味につき、あのBMSが紹介されてないやんけ!事案とか相次ぐとは思いますが、ご了承いただきたい。

#3000 - Nakaiankow

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=1&event=134

トップバッターは高い確率で登録番号1番を獲得することで有名なNakaiankowさん。今回も無事登録番号1番を勝ち取りました。
ダウナーな雰囲気漂うexperimentalなDubstepです。音のピッチにベロシティをかけることで不思議な雰囲気を演出しています。
何よりこのBMSに注目すべき点は、2HDBMSが掲げる容量制限「1,509,949バイト」丁度で配布している点です。1バイトも狂いを見せていません。これにより、最終結果の参考部門の一つ「フロッピーにギリギリ入るぞ良かったな部門(各作品の容量を高い順から順位を決める方式)」にて確実に1位を獲得できることになります。

Execution - Nelf

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=2&event=134
重厚な4つ打ちキックにアシッドベースを基調とした音ゲーテクノです。低容量ということでトラック自体は少なめに抑えつつも、それでも一つ一つのトラックの音が太く、現代のBMSシーンでも十分通じるほどのクオリティを見せています。
BGAも連番で、且つ全て2色に減色することで容量を抑えています。取り扱ってる素材は世界の拷問の歴史でしょうか。
作者のNelfさんの詳細は何もわかりません!おそらく偽名だとは思われますが。

Biotope - 空読無 白眼

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=8&event=134
youtu.be
ウッス!すみません!自分の作品です!インプレください!

縺薙o繧後ち縺帙°繧、 - 縺九℃繧ヲ縺輔ぐ

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=10&event=134
youtu.be
文字化けBMSと言えば「縺薙豁後↓菴懆€縺↑縺€√≠繧九縺ッ雋縺ョ豼€諠□縺代□縲」や「豁サ縺ォ縺溘¥縺ェ縺」といったホラーな前例のせいで嫌な予感しかしないのですが、このBMSに関しては心臓が弱い方でも安心してプレイできるものになっています。それでもメロディの旋律や過剰にグリッチエフェクトがかかったピアノなどから演出されるダークな世界観を感じ取れます。
制作者は鈎兎(KagiUsagi)さん。譜面ファイルをメモ帳で開くと文字化けしてないタイトルとアーティストが表記されます。

visceral - MITCH DOWNVELL

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=15&event=134
昨年の1月に突然現れた謎の5鍵BMS作家、MITCH DOWNVELLが1年ぶりに帰ってきました。現在のBMSシーンではあまり見なくなった5鍵1譜面のみ同梱しながら、5鍵BMSの雰囲気を忠実に再現する技術、並行して一体中の人は誰なんだという話題性で一躍界隈中の注目の的となりました。その活躍ぶりに、BMS流行語大賞2020に「Who is MITCH DOWNVELL」がノミネートされるほどです。嘘、BMS流行語大賞とかそもそも存在しない。なお正体はWW BATTLEにてHyparpaxさんと公表された模様。
さて今作ですが、ノイジーな雰囲気から始まるindustrial系トラックとなっております。楽曲の雰囲気はもちろん、BGAの配色から、leftfield福井ことBOF2008~2012の4年間にわたって参加し続けたチーム「zhyming-zhyming」の面々のBMSを彷彿とさせます。
同梱譜面も相変わらず5鍵1譜面のみと、MITCH DOWNVELLのスタイルを貫いています。

羊 - ・・

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=16&event=134
シンプルに漢字一文字のみでタイトルを冠した作品です。楽曲はどこか独特な雰囲気を醸し出しつつも、縦ノリ必須のかっこいい方面のダークさを魅せています。
一方BGAは奇怪なもので、顔のない羊というSCPじみた生きものをテーマとしており、その画像加工や後半のストーリー性から鳥肌必須ものです。顔のある羊が…おっとこれ以上はプレイして自身で確かめてください。
BMS本体にはアーティスト表記が記述されていないのですが、楽曲の雰囲気や「羴」と漢字が3つ重なっている字体を多用していることから、おそらくAから始まるあの人なんじゃないかなと思われます。

slatewood - t-soach

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=17&event=134
最近は譜面制作ツール「BSOP」の開発をすすめるt-soachさんによるBMSです。Lo-Fiな雰囲気ただようエレピを主軸に、オーガニックなパーカッション素材が散りばめられた、ややジャズテイストなハウスとなっています。この構成はまさしく、タイトルが冠している木のような見た目をしている岩の建築素材を表しているかのようです。

rectangle girl - lucy lake

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=19&event=134
登録コメント曰く、寝れなかったときに作った曲のようです。どうか寝れるようになってほしい。
同梱されてる音源はwav形式ですが、容量を抑えるために音質をBMS黎明期のとき並みに落としており、そのためか楽曲全体がLo-Fiな雰囲気をまとうようになり、どこかvaporwaveを彷彿とさせるaestheticなトラックとなっています。
Google Driveの詳細欄から、このBMSを制作したのはisocosaさんと考えられます。イベント外BMS紹介2月号のときに最後のBMSになるかもしれないと仰っていて心配だったのですが、無事復活を成し遂げたようで一ファンとして安心しています。

Busyness Theater - ANKAKE

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=24&event=134

第二・三回BMS衆議院選にて、1000KB未満のBMSを制作することをコンセプトとした政党「BMSみどりの塔」の党首であるANKAKEさんが、やはり2HDBMSでも慣れた手さばきで低容量BMSを引っ提げてきました。その容量BGA込みで397KBとイベントの中でも比較的に低い部類に入ります。
楽曲の方は目覚まし時計と絶叫から始まる、社会人をテーマとした、どこかおどけた雰囲気のあるテクノです。どういうわけか中盤から舞台が音楽フェス会場に移りますが…。

Sparsity/// / / / / / - ALTA

http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=25&event=134

この玄人級の制限イベントに、まさかのBMS初制作の参加者が現れました。作者のALTAさんは3D手元つきSDVXプレイ動画や、毎週VTuberの再生数をランキング集計しているサイトを運営している、技術系VTuberの方のようです。
会場コメントで「古い縛りの中でも2021年の新しさを感じられるような曲調」と述べられているように、グリッチ系のドラムやリリース全切りピアノと、現代のアートコアを低容量という縛りの中で忠実に構成しています。





以上で私が個人的にオススメするBMSを計10個紹介しました。上記のほかにもやりがいがある、クオリティの高い作品はまだまだあるので、会場を訪れて自身にとってお気に入りのBMSを見つけるのが良いでしょう。もちろん私が紹介したBMSも…。
繰り返しになりますが、インプレ期間は6/14まで!MUMEI Academy 2021のインプレ期間が始まったり、BOFXVIIのチーム登録期間が始まったりと、何かと忙しい昨今のBMS界隈ですが、インプレする予定の方はどうかお忘れなく。