SHINE 87 - Humdrumbass【#kowai_bms 個別紹介 (4)】

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タイトル : SHINE 87
アーティスト : Humdrumbass
ランク : 1D10
公開年 : 2020
イベント : THE BMS OF FIGHTERS XVI -NEO DYSTOPIA-
http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=384&event=133
youtu.be

台湾出身のブレイクビーツを作風の主軸とするBMS作家、Humdrumbassさんが昨年のBOFXVIにて5年ぶりに新作BMSをリリースしました。しかし、そのBMSはBOFXVI内でも屈指のキモさを誇るBMSとなっていました。
BOFXVIを巡回し尽くした方なら既にご存じかと思われますが、毎度のことながら膨大な作品数が登録される中で埋もれてしまっている可能性があるので、この記事を通して改めて存在を認知されたら幸いです。

音楽面では開幕怪しげなメロディ(個人的には昭和時代の和風ホラーにありそうなものと感じました)に、バグったゲーム的世界観を彷彿とさせるベース、インダストリアルなノイズ、さらに「てんめぇ~↗」という謎の声ネタを、ピッチを少しずつ変えながら定期的に鳴らさせるという、全体的に不気味な楽曲構成をしております。複雑なブレイクビーツに関しては氏の定評となっているスキルで中々イカスですが。

さらなる問題はBGAにあります。前半は赤が中心のノイズのような何かが、拡大したり横にブラーがかかったりと変形するループで構成されていますが、譜面で言うとLN皿を取りながらBPMが二倍になるところの後に、突然猫にまつわる海外meme画像レイヤー群が表示されます。これらを一枚一枚見ておくとなんてことないもので、海外の方からしたらlolと笑い飛ばすことができるのかもしれませんが、今までの不気味な曲調を前座にして、且つプレイしている最中につきBGAを横目でぼんやりとしか認識できない状況だと、いくら猫の画像であってもプレイヤーの脳がビックリ系精神ブラクラのソレと誤認識して驚いてしまうんですよね。少なくとも私は初見プレイ時そうなりました。しかも一枚目に表示されるのまぁまぁキモいし。飼い主ごめん。

この作品は単純に驚かせてやったるぞという目論見のほかに、状況・やり方次第では少ない素材でも人を恐怖に陥ることができるという、潜在的人間心理を気づかせてくれる作品だと、私は評価したい。

タイトル「SHINE 87」については、正直何を指しているのかよくわからないのですが、Humdrumbassさんの過去作に「みんな死にます」というタイトルがありまして、すなわちこれは太陽の意味のSHINEではなく、ローマ字読みさせた方のSHINEである可能性が…?明らかな私の誇大妄想ではありますが、一度そう思いついてしまうと、なんかロマン感じませんか?
www.youtube.comこちらもSAN値が下がるBMSリストに表入りしているので、そのうち紹介したい。




SAN値が下がるBMSリストへの新規提案、お待ちしております。
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